膝痛と腰痛が同時に起こる人へ——片方の不調がもう片方に影響する連鎖
「腰が痛くなってから、膝まで痛くなってきた」「膝をかばって歩いていたら、今度は腰が張るようになった」「整形外科では膝と腰、別々の診察だった」——そんなお悩みを持って来院される方が、当院にも非常に多くいます。
膝と腰は離れた場所にあるため、別々の問題として扱われることがほとんどです。しかし体は一本の「つながった構造」であり、片方の不調がもう片方に影響し合う連鎖が起きていることが少なくありません。
今日は、膝痛と腰痛が同時に起こる理由と、その連鎖を断ち切る考え方についてお伝えします。
膝と腰は「骨盤・股関節」でつながっている
腰椎(腰の骨)、骨盤、股関節、膝関節、足首は、一本の鎖のようにつながっています。体重を支え、歩く・立つ・座るといった動作を行う時、これらの関節は協力して衝撃を分散しています。
この鎖のどこか一箇所の動きが悪くなると、他の関節がその分を補おうとして過剰に働きます。これを「代償動作」と呼びます。
腰が硬くなれば股関節や膝が余分に動き、膝をかばえば骨盤や腰がねじれる。こうして負担が別の場所へ移っていくことで、痛みが膝から腰へ、あるいは腰から膝へと広がっていきます。
腰から膝へ——腰痛が膝痛を引き起こす流れ
腰痛が先に始まったケースでは、次のような連鎖が起きやすくなります。
腰をかばう歩き方が膝に負担をかける。腰に痛みがあると、無意識に腰の動きを抑えて歩きます。その結果、歩幅が小さくなったり、体を左右に揺らして歩いたりするようになり、膝への衝撃やねじれが増えます。
骨盤の傾きが膝のねじれにつながる。腰痛の背景に骨盤の傾きや歪みがある場合、その傾きは脚全体の向きにも影響します。骨盤が傾くと大腿骨(太ももの骨)の向きが変わり、膝が内側や外側にねじれやすくなります。
股関節の動きが制限され、膝が代わりに動く。腰まわりの筋肉の緊張は、股関節の動きも制限します。股関節が十分に動かない分を膝が補うため、膝関節に過剰な負担がかかります。
膝から腰へ——膝痛が腰痛を引き起こす流れ
反対に、膝痛が先に始まったケースでも、連鎖は起こります。
膝をかばう歩き方が腰を歪ませる。痛む側の膝に体重をかけないよう、反対側に重心を偏らせて歩くと、骨盤が左右どちらかに傾いた状態が続きます。この傾きが腰椎への偏った負荷となり、腰痛につながります。
膝が曲がったまま歩く・立つ癖がつく。膝を十分に伸ばせない状態が続くと、骨盤が後傾し、腰椎の自然なカーブが失われやすくなります。これが腰の筋肉や椎間板への負担を増やします。
運動量が減り、筋力が低下する。膝が痛いと歩く量や動く量が減ります。その結果、腰を支える体幹やお尻の筋肉も衰え、腰痛を起こしやすい状態になります。
膝痛と腰痛が同時に出る人の共通点
膝と腰の両方に悩む方には、次のような共通点がよく見られます。
骨盤が傾いている、または後傾している。膝と腰、どちらにも影響する土台の問題です。
股関節が硬い。股関節の動きの悪さが、腰と膝の両方に負担を分散できない原因になっています。
お尻・太ももの筋力にアンバランスがある。前ももばかりが強く、お尻や裏ももが弱い方は、膝にも腰にも負担が集中しやすくなります。
痛む側をかばう姿勢や歩き方が定着している。最初の痛みは小さくても、かばう動きが長く続くことで、体全体のバランスが崩れていきます。
足首・足裏のバランスが崩れている。扁平足や足首の硬さがあると、地面からの衝撃を吸収できず、膝と腰に負担が伝わります。
セルフチェック——膝と腰、つながっていませんか
次の項目に当てはまる方は、膝と腰の連鎖が起きている可能性があります。
- 片方の膝と、同じ側の腰が痛い
- 歩き始めや立ち上がりの時に、膝と腰の両方がつらい
- 膝をかばって歩いていたら、腰も張るようになった
- 靴底のすり減り方に左右差がある
- 長時間座った後に立ち上がると、膝と腰が固まっている
別々にケアしても改善しにくい理由
膝は膝、腰は腰と別々にケアしても、なかなか改善しないことがあります。それは、痛みが出ている場所と、問題の根っこが別の場所にある可能性があるためです。
たとえば腰の痛みを施術して一時的に楽になっても、膝をかばう歩き方が残っていれば、再び腰に負担がかかります。逆に膝の痛みだけにアプローチしても、骨盤の傾きや股関節の硬さが残っていれば、膝への負担は減りません。
大切なのは、膝と腰を別々の問題と考えず、骨盤・股関節・足首を含めた「体全体のつながり」で状態を見ることです。
日常でできる連鎖を止める工夫
痛みをかばう歩き方に気づく。左右の歩幅が揃っているか、体が傾いていないかを、時々意識してみてください。
座りっぱなしを避ける。1時間に1回は立ち上がり、股関節と膝をゆっくり曲げ伸ばしするだけでも、固まりを防げます。
痛みが出ない範囲で動かす。痛いからと動かさないでいると、筋力が低下して連鎖がさらに進みます。痛みの出ない範囲で、ゆっくり歩くことを続けてください。
ただし、強い痛みや腫れ、足に力が入らないといった症状がある場合は、無理をせず早めに専門家に相談してください。
はくの接骨院でできること
当院では、膝痛と腰痛が同時にある方に対して、痛む場所だけでなく、骨盤の傾き、股関節の動き、足首のバランス、歩き方のクセまで確認し、連鎖の起点がどこにあるかを探っています。
起点が分かれば、アプローチすべき場所が見えてきます。「腰も膝も痛くて、どこから手をつければいいかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
痛みの改善・悩みの解消を、私たちがサポートします。
神戸市須磨区鷹取 はくの接骨院 Googleマップからご予約いただけます










